警察による立ち入り調査 |
ところでいまや冷凍食品などインスタント食品は、私たちの日常生活に欠かせないモノになっています。私が最初にインスタント食品に接したのは、確か「キンケイカレー」とかいう粉末即席カレーで、登山に出かけたときに食べたのですが、お湯をかけると赤い粒つぶが大きく膨張してニンジンの姿に変わるのにビックリさせられ、その便利さに驚いたものです。多分真空乾燥されたもので、食品添加物など入っていなかったと思います。その後に開発された冷凍食品も、「急速冷凍することで食品の鮮度を保ち、長期保存を可能にしたもの」で、当初は添加物などの必要がない便利な加工食品だったと思います。しかしこの冷凍食品もいまや激しいコストダウン競争に巻き込まれ、安い原料にシフトするなかで、ハンバーグやメンチカツなどの肉質を落とし、それと分からないように食品添加物で食味や色、食感を与える技術が進み、そもそもの発想とはまったく異なる製品になってしまっているようです。また、即食べられるものとして出来合いの食品があります。コンビニのお弁当やおにぎりなどがそうですが、これらは裏側に「保存料不使用」のシールが貼ってあったりします。しかしそれは指定された添加物を使っていないというだけで、その役目をする代わりの添加物(pH調整剤、グリシン、酢酸ナトリウムなど)が大量に使われているそうです。しかもコンビニは車で来るお客が多いため、車中に置き忘れた弁当で食中毒を起こされるのが怖いため、業界独自の安全基準「30°C、48時間」というものがあり、つまり真夏の30°Cのなか、二日間放置しておいても腐らずに食べられるという基準で、こんなものが身体に良いわけがありません。日本はインスタントラーメンの開発で食品添加物の時代に突入したと云われますが、食品は健康に直結するものであり、「安い」、「手軽」、「見栄え」だけで選ぶべきものではなく、サプリメントも含め、最近の食品の傾向に対し、「食育」の大切さを痛感します。
滝野 清;「食品添加物と私」
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