これまで私たちは寄付金を集めるのに、主に公益財団法人京都地域創造基金を通して行ってきました。寄付に対し、認定NPO法人同等の税制上の優遇措置が受けられるからです。しかしそうすると寄付のお願いに行くとき、私たちの活動だけでなく創造基金の説明もする必要があり、非常に面倒な思いをしなければなりませんでした。それに寄付を集めるのに創造基金は何の手助けもしてくれず、集めた寄付金だけが一部ピンはねされます。しかもこの制度を利用するのに毎年、膨大な申請書と報告書を提出する必要があり、これなら自分自身が認定NPO法人になった方が得なのではと考えるようになった次第です。
認定NPO法人になるには当然大きなハードルがあります。その第一は経理に関するもので、「公認会計士もしくは監査法人の監査を受けていること、または青色申告法人と同等の帳簿書類を備え付けてこれに取引を記録し、当該帳簿書類を保存していること」が求められます。もちろん私たちのような小さな法人に監査を受ける余裕はありません。しかし帳簿書類については平成24年のNPO法の法改正で、会計書類の「収支計算書」が「活動計算書」に移行した際、散々苦労して帳簿書類のパソコン処理化を進め、それが京都府の府民力推進課から青色申告法人の帳簿書類に相当することを認めてもらった経緯があり、これが大きな力になりました。次に問題になるのがパブリック・サポート・テストで、広く市民の支援を受けているかどうかを寄付金の額で判定するものです。①寄付金の収入に占める割合が1/5以上か、②3,000円以上の寄付を年平均して100人以上から受けているか、③条例指定によるもので、年に25人以上から15万円以上の寄付を受けているかなどですが、幸い①をクリアすることが分かりました。次に問題となるのは法人として遵守すべきもろもろの基準です。しかしこれらについては平成24年に、一般財団法人社会的認証開発推進機構のステップ3への第三者認証を取得した際、いろいろ書類の整備を実施しており、その経験が大きな力になりました。
認定NPO法人の認定申請書は京都府に提出していました(9/19)が、その実地調査が本庁から2名、丹後広域振興局から1名来訪され、実施されました(10/8)。経理書類に問題はないか、会計資料と申請書に整合性が取れているか、組織運営は定款通り実施されているかなどが詳細にチェックされましたが、特に大きな指摘事項もなく、無事審査をパスしたとの連絡を受けました(10/24)。認定書の手交は本庁で行われることになっています(11/6)。ただ、認定NPO法人になったからといって急に寄付が集まるわけでなく、今まで以上に寄付集めには苦労することになりそうです。
書類審査の様子 |
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