生ごみの堆肥化で雇用の創出


   京都府の委託事業として2009~2012年にかけ、「宮津エコの環」構築研究事業に取り組みました。生ごみを各発生場所で堆肥化処理し、できた堆肥を集めて専業農家で野菜を育て、それを生ごみ処理をしてくれた人に安く還元しようとするもので、宮津市全体に大きな「エコの環」を回すことをイメージした事業でした。しかし事業を進めるなかで、生ごみの中身が業種・家庭によりかなり異なること、処理する人の個人差が大きいこと、専業農家では無農薬野菜の栽培を依頼するのが難しいこと、ビニールハウス、化学肥料による促成栽培は、有毒の硝酸塩が野菜に濃縮しやすいことなどが分かってきました。そして生ごみ処理は事業化して均質な堆肥作りを目指した方が良いこと、野菜の栽培には小規模な露地栽培が好ましいこと、「エコの環」を回すには収益事業が欠かせないこと、また、「エコの環」を回すのは狭い地域で、そこの高齢者の力を借りる方が協力が得られやすく、経費も少なくて済むことなどが分かってきました。
  下図は人口1,100名ほどの地元の小学校区で「エコの環」を回すことを考えた例ですが、地域で発生する生ごみ約8.3トン/月で、野菜だけでも月に200万円ほどの物流が生まれます。そしてこの「エコの環」を回すのに地域の元気な高齢者に関わってもらえば、20~30名の雇用が生まれます。



人口1,100名ほどの地域で回す「エコの環」



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